fbpx

ティアンドエス株式会社の事業内容や将来性を徹底解説!

今回は、2020年8月7日にマザーズへの上場を果たした注目銘柄「ティアンドエス株式会社」について調査しました。

IM編集部的にも、今年のIPOでは最も注目度の高い銘柄です。 知れば知るほど、この会社の将来が楽しみになってきますよ!

ティアンドエスってどんな会社?

ひとことでいうと、「ソフトウェア開発会社」です。 「ソフトウェア開発会社」というのは、素人目線では実態を捉えるのが本当に難しい業態です。 というのも、ソフトウェアとひとくちにいっても、いまやあらゆる業界・業種でなんらかのシステムを使って仕事をしており、その全てに関わる可能性があるからです。 そんなソフトウェア開発業界の中で、ティアンドエス株式会社はどのような位置づけなのでしょうか? ティアンドエス株式会社には3つの事業カテゴリがあります。 基盤事業「ソリューションカテゴリ」 安定事業「半導体カテゴリ」 成長事業「先進技術ソリューションカテゴリ」 の3つのカテゴリです。 それぞれについて見ていきましょう。

基盤事業「ソリューションカテゴリ」

このカテゴリは非常にオーソドックスな事業カテゴリです。

企業から「会社のパソコンと、インクジェットプリンタをつなげて使える状態で納入してほしい!」とか「社内の業務管理ツールを作ってほしい」とか「業務改善のための自動化ツールを作ってほしい」などなど、コンピューターやシステムで解決できそうなことは、大体なんらかの形で解決してしまうことができるのです。

このように書くと、ソフトウェア業界を知らない人からするとものすごいことに聞こえますが、この部分はソフトウェア開発会社としては基本的な能力だったりします。

ティアンドエス株式会社の場合は、業歴20年以上の2つの会社が合併してできた会社なので、その辺のソフトウェア開発会社よりもこの分野での実績・経験・信頼はありますが、他社との差別化ポイントはここにはさほどありません。

ティアンドエスにとって、大事なのは次の2つのカテゴリです。

安定事業「半導体カテゴリ」

このカテゴリが、ティアンドエスのこれまでを支えてきた事業です。

ティアンドエスは、「キオクシア」という会社の半導体工場に、社員を派遣して、工場内のシステムの保守運用を行っています。

※キオクシアに関しては別記事で特集しますので、そちらもぜひご覧ください。

キオクシアの半導体工場で作られているのが「NAND型フラッシュメモリ」です。

「NAND型フラッシュメモリ」というのは、電子機器における記憶媒体です。

例えばスマートフォン。スマホの電源を落としても、中に記録した連絡先などのデータは、電源をつけたときに復活しますよね?

冷静に考えるとすごいことです。

電源を落としたら、当然記録も消えそうなものです。

それを可能にしたのが「NAND型フラッシュメモリ」です。1980年代に開発されたものが、少しずつ改良されて、記憶容量がどんどん上がってきています。

現代の電子機器の多くに使用されています。

NAND型フラッシュメモリは世界的にも非常に需要が高いのですが、この製造メーカーは世界的にも多くありません。

世界シェア第一位は韓国のサムスンです。

そして次が東芝グループなのですが、その東芝グループの中で実際にNAND型フラッシュメモリを作っているのが「キオクシア」ということになるわけですね。

そして、ティアンドエスは、世界的に絶対必要であるNAND型フラッシュメモリの世界シェア2位の東芝の工場担当であるキオクシアの、工場システムをほぼ一手に引き受けている会社ということになるわけです。

この安定感は非常に大きいですよね。

実際に、ティアンドエスの武川社長も、上場後のインタビューでこのように答えています

今後、必ず不況は来ると思っている。来たときにどうやって会社を継続するか、これが課題になる。

安定した事業をやっていると少なくともリスクヘッジになる。

こちらの半導体工場は基本的に止めることはできない。止めてしまうと数ヶ月から半年以上立ち上げに時間がかかる。そうするとマイナスになるので止まることはできない。そこに私どもはシステムに深く携わっているので、それが強みになる。

需要が大きな分野の、製造現場に深く携わっていることが、やはり強みとなるわけですね。

ですが、ただ安定しているだけでは上場した意味はありません。

次の分野が、ティアンドエス株式会社の一番興味深いポイントとなります。

成長事業「先進技術ソリューションカテゴリ」

ここが最も今後の成長可能性を感じさせるカテゴリです。

主にAI関連のソフトウェア開発、次世代AIプロセッサの研究開発を行うとしています。

最も注目すべきは、STT-MRAMを搭載した次世代AIプロセッサの研究開発です。

あらゆる電子製品には半導体が組み込まれているのですが、ちょっと考えてみてほしいのが

「もしすべての半導体が省電力で動くようになったら…?」

ということです。

たとえば「電卓」ってソーラーだけで稼働しますよね?

これは、電卓で使う電気がそんなに多くないから。

でも例えば、ノートパソコンがソーラーだけで動くようになったらどうでしょう?

とんでもない大発明ですよね。

実はティアンドエスはその分野で最先端を走る東北大学とタッグを組んで、その実用化に向けたアプリケーション開発を行っているのです。

実際、実用化に向けた研究開発用に経産省から補助金も出ているようで、ここの実現性は決して低くないのです。

というか…。

ティアンドエスが基盤事業や安定事業だけしかない会社であれば、そもそもこの会社は上場する必要がなかったはずです。

その理由がこちら↓

美しすぎる株主構成

いまどきの新規上場企業は、ほぼほぼVCやエンジェル投資家など、イグジット目的の投資家が株主に名を連ねています。

ティアンドエスは、創業社長や経営陣、関係者、従業員が株主で、いわゆるVCなどのイグジット目的の投資家が株主にいないんです。

上場って確かにかっこいいし、名誉だし、上場すれば保有株式が売れて大金持ちになれる、という経営陣のメリットもありますが、経営上は圧倒的に大変なことの方が多いです。

出た利益を、配当でどんどん分配しているだけだって、十分なお金が手に入ります。

それでも、なぜ上場するか?

おそらく中の人たちは、この成長事業が大化けして、とんでもない時価総額になることを確信しているからでしょう。

そしてその目論見は、東証の審査にも認められたわけです。

そう考えると、もちろんいつ爆発するかわからないわけですが、そう遠くない将来、ティアンドエスの時価総額がとんでもないことになることがあり得るかもしれないな、なんて思えるわけです。

いずれにせよ、今年のIPO銘柄の中では最も注目すべき銘柄であることは間違いありません。

まとめ・おさらい

ティアンドエスは、成長事業の実用化めどが確定した瞬間に大化けするでしょう。

一般投資家目線でいえば、そのニュースを見極めて逃さないことです。

IM編集部では、この辺の情報がわかり次第「それをどう読むべきか」ということも含めて情報を発信していくので、ぜひブログのフォローをお願いいたします!