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株式会社クリーマの事業内容の解説と将来性について!

株式会社クリーマとは

創業者である丸林耕太郎氏は、2009年3月・慶應義塾大学在学中に、株式会社クリーマの前身である「赤丸ホールディングス株式会社」を創業しました。

その後、「赤丸ホールディングス株式会社」は2014年6月に、現在の「株式会社クリーマ」として商号変更されました。

株式会社クリーマは「まるくて大きな時代をつくろう」を企業理念にしつつ、「本当にいいものが埋もれてしまうことのない、フェアで新しい巨大経済圏を確立する」をコンセプトに、クリエイターエンパワーメント事業を営んでいます。

株式会社クリーマの東京証券取引所マザーズ市場への上場日は2020年11月27日(金)の予定です。

株式会社クリーマの事業内容

株式会社クリーマの主な事業の内容は以下の通りです。

a.マーケットプレイスサービス

株式会社クリーマは創作活動に取り組む全国のクリエイターと生活者(ユーザー)が、オンライン上で直接オリジナル作品を売買できる
CtoCのハンドメイドマーケットプレイス「Creema」を運営しています。

「Creema」のビジネスモデルとしては、クリエイターが自身の作品をマーケットプレイスに出品し、ユーザーがその作品を購入
する際、株式会社クリーマが決済の仲介を行った上で購入代金から一定の販売手数料を差し引き、その残金を売上金としてク
リエイターに入金するというものとなっています。

株式会社クリーマは、2016年7月に、海外展開の第一歩として、中国語版「Creema」をリリースするとともに、海外子会社「可利瑪股份有限公司」を台湾(台北市)に設立しました。
中国語版「Creema」のリリースにより、日本国内で活動するプロ・セミプロのクリエイターが、台湾・香港のユーザーに向けて自身の作品を簡単に出品することが可能となりました。
また、逆に、日本にいるユーザーも、台湾・香港のクリエイター作品を手軽に購入できるようになっています。

b.プラットフォームサービス

株式会社クリーマは「Creema」のプラットフォームを活用し、出店クリエイター・企業・地方公共団体のマーケティング支援等を行うプラットフォームサービスも提供しています。

2018年9月には、その一環として、作品プロモーションと呼ばれる広告機能をリリースし、内部広告サービスの提供を開始しました。
これにより、クリエイターは自身の作品の広告を「Creema」上にある所定の広告枠に表示することができるようになりました。
なお、本広告機能はクリック課金型の収益モデルとなっていて、表示された広告作品をユーザーがクリックするごとに、
設定されたクリック単価をクリエイターが株式会社クリーマに支払う仕組みとなっています。

また、株式会社クリーマは、「Creema」のプラットフォーム上で蓄積された、巨大なユーザー基盤を活用し、企業や地方公共団体をクライアントとする
広告サービスである外部広告サービスも提供しています。さらに、クリエイターに対し、商品企画等創作活動全般に関するコンサルティングを行うプレミアムコンサルサービス
も提供しています。

c.イベント・ストアサービス

株式会社クリーマはクリエイターとユーザーとをリアルの世界で結びつけるクラフトイベントやエディトリアルショップ(常設店舗)
も積極的に展開しております。

α.「HandMade In Japan Fes’」

株式会社クリーマは、2013年から「クラフトの市場/カルチャーを日本に確立するために、ミュージシャンにとっての音楽フェスと
同様に、クリエイターにも祭典とよべるステージをつくりたい」という想いから、東京ビッグサイトにて
「HandMade In Japan Fes’」を開催しています。このイベントは普段はオンライン上で作品の売買を行っているクリエイターとユーザーのリアルでの接点の場
にもなっています。

2013年の開催以降、動員数を着実に伸ばし続けていて、2013年開催時点では出店数約1,960店、来場者数約
26,000人でしたが、2019年夏の開催時には出店数で約3,000店、来場者数は約50,000人を記録しました。

β.「Creema Craft Party」

「Creema Craft Party」は、丁寧であたたかなクラフトの世界が感じられる空間で、ものづくりの魅力を体感
できる大規模クラフトイベントであり、大阪・台北(台湾)の2箇所で継続的に開催しています。

「Creema Craft Party」は、「HandMade In Japan Fes’」に続いて2014年冬に大阪で始まり、2018年は過去最
大規模となる約3,00名の出店と約18,000人の来場となりました。また、2017年と2019年には台湾でも同様のイベントを開催しています。

さらに株式会社クリーマは「Creema」出店クリエイターの作品を展示販売する常設エディトリアルショップの企画・運営を行っています。
このエディトリアルショップでは、クリエイターの作品出品料は無料とし、販売手数料を設定のうえ、株式会社クリーマにて販売受託を行っています。

d.クラウドファンディングサービス

株式会社クリーマは、2020年6月に、ハンドメイドに限定することなく、あらゆるジャンルのクリエイターの創造的な活動
を応援することに特化した、購入型クラウドファンディングサービス「Creema SPRINGS」を開始しました。

「Creema」にご登録しているクリエイターをはじめ、クリエイターが「新しいブランドをつくりたい」「工房・アトリエを作りたい」
「海外で個展を開催したい」など様々なアイディアや夢、想いをかたちにするプロジェクトを発信し、
その想いに共感する支援者(ユーザー)からプロジェクト実現のための資金を募ることができる場を提供しています。

株式会社クリーマの将来性について

株式会社クリーマのビジネスモデルはマーケットプレイスサービスにてユーザー数(アプリDL数や訪問数等)を安定的に積み上げつ
つ、マーケットプレイスの運営を通じて構築される豊富なユーザー基盤、プラットフォーム基盤を活用し、広告サー
ビスやイベント・ストアサービス等、周辺領域でのサービス収益もスケールしていくものとなっています。

そのため今後、「Creema」のユーザー数が堅調にプラスされていけば、株式会社クリーマの企業全体としての成長を見込めると言えるでしょう。

一方、主力サービスである「Creema」はインターネット関連サービスであるため、インターネット関連市場の利便性が損なわれることや、
システムトラブル、情報セキュリティの危機、個人情報の漏洩などが起これば、株式会社クリーマにとって大きな打撃となりえることには注意が必要です。